0.戻る/1.先頭へ
対談 どんと×山口冨士夫 「宝島」 88年8月号
[2]

ーーー初めて一緒にやったのは?
どん ライブ・インでのローザのゲストに出てもらった時やね。
山口 永井くんから電話があって、アンコールに往年のR&Rナンバーを何曲か一緒にやらないかって言われて、じゃ、ギター持っていくか、と・・・・
どん そして、それをやったら、差が出ちゃったの(爆笑)
山口 いや、オレも差が出たよ、オレ、古い、古い。
どん 同じ様にジミ・ヘンとかストーンズが好きで、自分らもストーンズみたいな事しとるつもりでやっとったんやけどね、全然違うんや。後でビデオで見てみるとさ、1人(冨士夫)と4人(ローザ)が全然違ったからね。それまでは、何と言うか、いいもん見とらんかったから、天狗になっとったというのがあったんやけどね。やっぱり上には上がおるなと思ってね。
山口 オレは逆に、どんとが今言っとた事、オレも感じてた。
ーーーそれ以来ローザとは?
山口 それからローザはすぐ解散して。
どん ローザも冨士夫さんとかと知り合わんかったらずーっと続いとったかも知れん。
ーーーそれはちょっと重大発言!!
どん だって(いいもの)見たらさ、一からやり直したいみたいな気になるやん。何やってたんやろかって思ってさ。
山口 オレもそういう風に思ったね。不思議だね、同じ事思うんだね。
ーーーやってる音楽の方向性は全然違っていたのに2人とも同じこと感じたわけだ。そうやって2人とも新しいバンドで活動を始めた訳だけどお互いに対して何か。
どん ティア・ドロップスも、ボ・ガンボスも新しい価値観でやってるね。
ーーー新しいっってどういう意味?
どん 今までとは違う、もっと良い音楽で楽しむ事の原点というかね。かっこいい事を見せて、のる音楽を聞かせてりゃいい、流行に関係なくやろうとしてるんや。だから、ロックの事が何にも判らん人が聴いてもおもしろいようなステージやね。一つの”ショウ”を目指しとる。ていうかね、映画とか劇とかドラマと同じくらいおもしろいライブでの1時間半とか2時間を作ろうとしとるからね。いわゆる盛りだくさんで、楽しめるみたいな事をしとると思うのよ。そういうのって、今までなかったでしょう。
山口 それは、どんとに負けるよ(笑)。
どん いや、冨士夫さんとこも、いい芝居なんだわ。すごいいい俳優がやってて、セリフがあって、それを盛り上げる音楽があって・・・・。で、音楽とかに頼ってない、ロックしてりゃいいって感じ。だいたい冨士夫さんがおること自体ドラマやんか。過去があり、古いから、かえっておもしろいんやね。今、日本で一番気になるから、ある種、自分なりにやけどティア・ドロップスに対して思う気持ちを入れて曲なんか作っとるね。
ーーー逆にボ・ガンボスに対して思う事は?
山口 本当、最近、本物のロックン・ローラーた少なくなったよね。何やろうとしてるのかよくわからない。ガンボスに関しては、もう何も文句はないです。あとはやるかやらないか、それだけでしょう。
0.戻る/1.先頭へ
2.再録館目次
3.おやこ丼TOP


無料ホームページ掲示板